- 概要
- 上海(松江府)のあゆみ
- 綿業の聖地として
- 松江綿業の起源【黄道婆】
- 綿業と農家の事情
- 徽商がつなぐ綿産業
- 塩政と徽州黄氏【塩屋】
- 倭寇の海
- 美術界の新局面【董其昌】
- 名勝案内
- 豫園
- 上海城隍廟
- 龍華寺
- 南翔双塔
- 泖塔
- 参考文献
【シリーズ】
【水都百景録】州府ガイド(1)徽州府 - 壺中天
【水都百景録】州府ガイド(2)蘇州府 - 壺中天
【水都百景録】州府ガイド(3)揚州府 - 壺中天
【水都百景録】州府ガイド(4)杭州府 - 壺中天
概要
上海を含む松江府は長江河口にあり、海運の発展と共に台頭した地域である。厳密にいうと「松江府史」と「上海史」は異なるが、ゲームで描かれる「松江府」は明確に上海市であるため上海を中心に記述をしていくこととする。
現在は国際的な大都市として名を轟かせる上海であるが、長大な中国史にあってその登場は遅い。陸地が形成されるのは唐代頃、上海の名が現れるのも「わずか」1000年前のことである。
上海という町は、他の江南の都市のように河川や大運河で発展した町ではない。上海の命運は常に海と共にあり、それ故に頭角を現すのも遅かったのだ。
以下、お決まりの地図解説。松江府のマップは上海市のうち黄浦江以西の、広い地域がデフォルメされている。大体城壁の内側が今の上海市中心部、その外が郊外のイメージである。