壺中天

歴史、旅行、ごはん、ゲームなどアジアなことを色々つづります。

【水都百景録】杭州好きの杭州づくり

7月、水都百景録では第三の都市・杭州が開放された。この杭州には5年くらい前に訪れたことがあり、中国でも大好きな街の一つだ。湖に沈む荘厳な夕日に、満開の桜と柳のカーテン。好物の冰糖葫蘆を食べながら白堤を歩いたこと、船に乗り間違えて長大な蘇堤を縦断する羽目になったこと。杭州には忘れがたい思い出がたくさんある。

だから杭州が開放された時にはとても嬉しく、現地になじみがあるぶん街づくりも「自分の町を作る」ではなく杭州を再現する」というコンセプトで進めることにした。

というわけで、本記事は杭州好きによる杭州再現プレイの記録である。こちらは町づくりの参考にするため、作中の地図に実際の名所および水都キャラに関わる場所を書き込んでみたもの(断橋・雷峰塔許宣・白素貞・小青白堤白居易万松書院梁山伯・祝英台・馬文才ゆかりの地)。

今はこのうち孤山柳浪聞鶯黄龍清河坊の「復興」を進めている。

(1)孤山

断橋を渡った先にある小島には孤山という小山があり、山を取り巻く豊かな自然の中に書院、文人風庭園、篆刻研究所の西泠印社など文化施設が点在している。

ということで、このエリアは幽玄な山間に風雅な趣が香る、もっとシンプルにいえば自然と文化が共栄する「わくわく文人ランド」をコンセプトに造形してみた。配置したのは孤山の山間の道をイメージした「風雅の小道」と、西泠印社の庭園をイメージした「草堂」。あとは「題詩壁」「蜀葵の造景」など人工物×植物系のオブジェクトを置いてみた。後はひたすら木を置いていく。立体的に見えるよう、背の高い木犀を後ろに、竹や山茶花は前景に配置した。

女媧石で建てる建築が多いので石欠になったものの、イメージ通りに仕上がってお気に入りのエリアである。ちなみにこれは初期のもの。孤山には「楼外楼」という杭州料理の名店があり、東坡肉をはじめ名物料理が食べられる。最初は楼外楼をイメージして茶店を置いていたんだけど、なんとなく周囲の景色となじまない気がして林間居に変えてしまった。おかげで最近はすっかり楊孟瑛の遊び場になっている。

(2)柳浪聞鶯

「西湖十景」のひとつ、柳浪聞鶯。杭州を訪れた時は、西湖を徒歩で半周してヘトヘトになった後、近くの茶館で龍井茶を飲みながら、まったり雷峰塔をながめていた。これもまた懐かしい思い出……。というわけで、近くには茶楼を置いています。後はひたすら柳まみれ。

(3)黄龍

西湖の北、緑豊かな山裾に、黄龍洞という寺院があった。寺院自体はすでになく、今は跡地が公園になっている。ただの公園というよりは「歴史文化テーマパーク」という感じで、敷地内では庭園を散策したり観劇を楽しんだりと、江南の伝統文化を味わうことが出来る。

なかでも有名なのが岩山から噴き出す湧き水で、かつて杭州を火災から救った龍の伝説に基づいて湧き出し口には黄色い龍の彫刻がされており、「黄龍吐翠」として新・西湖十景の一つにも選ばれている。

baike.baidu.com

そこで注目したのが、娯楽施設「裏庭の花園」。よく見ると、黄色い龍が水盤に水を吐き出している。もしや黄龍洞が元ネタ?と思ったので、道観と花園を組み合わせて黄龍洞を再現してみた。境内には舞台があるので演芸場を置いてみたものの、浮いていてイマイチだな……。もっと木を置いて山深い感じにしたかったけど、これ以上奥に物を置けないのが残念。

(4)清河坊

現在の杭州には「河坊街」という観光用のショッピングストリートがあり、傘屋にお茶屋、鋏屋に扇子屋などゲームでもおなじみの杭州の名産を売る店が軒を連ねている。ここは杭州に都があった南宋以来の繁華街で、水都の杭州にも「清河坊」の名で登場する。なので、この区域はお店の集まる繁華街っぽく造りたかったんだけど……これがとても難しい。

第一に、杭州は上級商館システムがあるため、商業施設の置き所がある程度固定されてしまう。第二に、敷地が狭い!!これでは実際の河坊街みたいに、大通りにお店がずらっと並んでいる様子を再現するのは無理そうだ。うーん、残念……

まだ杭州の全区域を開放していないので建築を置けるスペースも限られているんだけど、敷地に余裕ができたらまた何か考えてみたい。こんなことを書いていたらまた杭州に行きたくなってしまった。いつになることやら…。