壺中天

歴史、旅行、ごはん、ゲームなどアジアなことを色々つづります。

【2018】ネパール旅行記7 完結編

前回:ネパール旅行記6 うるわしのパタン

12月29日~30日 帰国
ネパール旅行最後のトラブルと、旅の間に感じたことをまとめます。

旅の終わり

パタンからタメルに戻り、最後の買い物をしてホテルに戻った。

しかし、この日の夜は本当に大変だった。

帰りのタクシーからすでに鼻の調子がおかしかったんだけど、カトマンズに戻ってからは順調に悪化し、夜にはすっかりダウンしてしまった。

鼻が詰まっているうえに喉が痛くて呼吸すらしんどく、夜中にフロントに行ってお水を2本売ってもらった。1本75Rps、町のスーパーで買えば20Rpで大分高いけどそんなこと言ってる場合じゃない。

結局、全く眠れぬ地獄の一夜を明かし、結局最終日はガイドさんと合流する10:30まで部屋にこもっていた。朝食も食べられなかったのだが、食べに来ないのを心配した宿の方が電話を掛けてきてくれ、事情を話すとお湯を持ってきてくださったのが有難かった。

というわけで、そこからは特に苦労話のほかに書くこともなく、無事に帰国できたというほかはない。この時ばかりは、送迎付きで本当に助かった。

最後に、ネパール旅行の所感を書いておく。あくまで自分の体験に基づいた個人の印象です。ちなみに、価格の話が出てきますが1ルピー=1円換算(当時)

印象

見た目の印象と体感がかみ合わないような、ミスマッチングな印象のある国だった。物質的に豊かではなくインフラは未整備だけど、観光客が過ごすにあたって不自由はほとんどない(電気の問題くらい)、そんな感じ。

それはつまり経済の大部分が観光で成り立ってる国ということで、それだけでなく地震からの復興もかなり海外の支援を受けていた。コロナの時は大変だったんじゃないか、と今更心配する。

個人的な印象を言うと、秘境のようなイメージがあるが、英語は通じるしタクシーも良心的だし、観光に不便はほとんどなく危険もあまり感じなかった(常識の範囲内で行動していれば)。直行便がないことやビザが必要なことを除けば、旅行はしやすい部類だと思う。

気候・環境

ネパールに行ったというと「高山病大丈夫だった?」とよく言われるけど、ヒマラヤの方に行く場合はともかくカトマンズ周辺は標高が低い。1200mくらいしかないので、高山病対策の必要はない。

むしろ、対策すべきは大気汚染
排気ガス、舗装されてない道路から上がる塵、さらに山に囲まれた地形等々でカトマンズ盆地(特に都会のカトマンズ)は深刻な大気汚染に悩まされているそうだ。しかも冬はそれが一番ひどい季節だったらしい…

確かに空港に降り立った時点で、喉がイガイガする感じがあり、現地の人たちもマスクを着けている人が目立った。冒頭で書いたヒドイ風邪も、のどの痛みがひどかったので大気汚染が原因かもしれないと思う。

これは現地の人たちにとっても問題なので、マスクをもっていかなくても現地で買える。むしろ現地の方が大気汚染特化のいいやつがあるかも。

気候については冬のことしか言えないけど、日中と夜の寒暖差があると思った。乾期で乾燥してるので、日が出てる、出てないで大きな違いがある感じ。

日中は上着を着こんでるとちょっと暑いくらいだけど、夕方頃から手袋がないとキツイくらいになってくる。

ガイドブックを読んだら冬は電力使用の制限がかかるそうで、スーパーで買い物してたら急に停電したこともあった。ボダナートのホテルには暖房がなくて毛布とケトルのお湯で寒さをしのいだけど、そういう事情が関係していたのかもしれない。

お金関係

物価は安い。現地の人が日常で利用するようなお店だとそれこそサモサ1個10Rsくらい。スーパーだと水が20Rsくらい。食事はレストランで食べると1回1000Rsくらいで特別安いわけではない。

全体的に、お金を持ってる観光客からはきっちり取る感じ。ボダナートのアクセサリー屋とか(ブレスレットが1000Rs、別の場所では400Rs)、あとはパシュパティナートのガイドさんとか。

絶対損はしたくない!という場合は、いくつかお店を見たり事前に検索したり、相場を調査してからの方がいいと思う。

言語

行く前は「開発の度合いと観光客対応の充実度が比例する」と勝手に思っていたが、経済的自立が難しいからこそ観光収入が重要になるわけで、ネパールも言語、施設、サービスなど各方面で観光客対応がきっちり整ってる印象だった。

つまり、観光客慣れしているので英語ができれば問題ない。看板とかを見ていると、現地ツアーのデスクなど、日本人特化のサービスもある模様。言語的には全く不自由しなかった。

移動

ネパール初心者なのでバスは敷居が高く利用できなかったけど、タクシーは安心して利用できた印象(西遊旅行のガイドさんもそう言っていた)。

メーター制ではなく毎回、運転手の方から客の行先を聞いて値段を提示する、という流れだったので相場を知っていれば問題ないし、相場から外れた値段を言われたこともなかった。この辺は業界で統制が効いているのかもしれない。

ガイドさんに聞いた相場は

カトマンズ~パシュパティナート 400~600Rsくらい
カトマンズ~スワヤンブナート 200Rsくらい

体験したのは

カトマンズ~パタン 600Rs
パシュパティ・スワヤンブチャーター 2500Rs

後者の計算としては、パシュパティナート・スワヤンブナートはカトマンズの街を挟んで反対側にあるので、500+700+200=1400+待ち時間含めた手間賃という感じ。安さを追求するなら別々に乗った方が安いがタクシーが常にいるかは分からないので安心感はある。

タメルとか観光客のいる所には大体タクシーだまりがあるので、2018年当時は捕まえるのにも不自由なかった。

ごはん

ネパール料理は基本インド料理+αだと思って貰えればOK。実際日本のインド料理屋も、経営者は結構ネパールの人だったりするし。

ネパール独自のメニューとしてはこちらのダルバートなど(豆のスープ主体の定食)。インド料理よりスパイス控えめで、お腹が心配な人でも安心して食べられるし野菜も採れる。

観光客対応が充実しているネパールでは各国のレストランもある。洋食や中華はもちろん日本食も食べられるので、特に食事に不自由はしない。

タブー

信仰が生きている国なので、色々禁則事項がある。自分が経験した・話を聞いたものとしては、

・宗教施設では、建物は良くても内部は撮影禁止が多かった。
・とくに少女神クマリは撮影厳禁
・不殺生の観点から、革製品は寺院内に持ち込めないことがある。
 靴やベルトなど、気を付けたい。
・タブーというには軽いけど、ストゥーパの周りを歩くときは時計回りがルール。
 周りを見て合わせれば大丈夫。

などなど。現地の人たちが大事にしていることを尊重しよう。

クマリの館の、わざわざ離れた所で超望遠レンズ構えてスタンバってた日本人いたけど恥ずかしくなるからやめてほしい。


ネパール旅行記は以上。いいとこでしたよ。今度はヒマラヤの方も行ってみたい。

次は中国の敦煌西安を書く予定。