壺中天

歴史、旅行、ごはん、ゲームなどアジアなことを色々つづります。

【2018】中国シルクロード紀行1 中原から西域へ

2018年夏の旅行記西安から敦煌まで、古代中国・シルクロードの旅をなぞる道のりです。

定番の兵馬俑や華清池、莫高窟をめぐりましたが一番の目的地は張掖の「丹霞地質公園」

張掖は甘粛省にあり、位置は西安敦煌の間。漢の武帝時代に匈奴と戦って得た領地で、張掖・武威・甘泉・敦煌の「河西四郡」の一つ。一番西にあるのが敦煌

丹霞地質公園は2000年代初期に公開された新しい観光地で、少なくとも2018年当時は中国に興味のある人・旅行好きの人が知ってるくらいで一般的な知名度はまだそこまで高くなかった(西安敦煌では見かけた日本人も一人も見なかったし)。

かくいう私もこの時まで全然知らず、英語サイトで情報を集めてた時に存在を初めて知ったくらい。この冗談みたいな色合い、21世紀にもなってまだこんな大物出てくんの!?という衝撃、もう居ても立ってもいられず、張掖を組み込んだ西域の旅程を組んだのです。

いつものごとくスマートさと程遠いぶん波乱万丈なので、反面教師的に楽しんでいただければと思います😅

【日程】

日付 旅程 宿泊
8/7 東京~上海 如家快捷酒店
8/8 上海~張掖 靠山大営
8/9 張掖 寝台車
8/10 敦煌 敦煌山荘
8/11 敦煌 敦煌酒店
8/12 敦煌西安 天閲酒店
8/13 西安 酒店
8/14 西安 酒店
8/15 西安~東京 -

上海へ

8月7日 17:50羽田発 ~ 20:05上海浦東着

張掖には空港があるし、観光地として整備もされているのでアクセスはそこまで難しくない。上海か北京から入って西安に飛び、国内線で張掖空港に移動し、そこからタクシーで地質公園まで行く形になる。

今回は初日に上海で1泊し、国内線で移動することになっていた。ターミナルは羽田空港。仕事を終えてそのまま空港に移動した。

羽田空港に着いたのは16時頃。ロビーの表示を見たら上海行きは18:30に延期になっていた。時間的に機内食が出るだろうし、空港内のレストランは総じて高めだけど出発前に和食を食べる(恒例の儀式)。羽田国際ターミナルのお店は雰囲気があって入るだけでもワクワクする。

フライト中はバーフバリの2を見ていたけど2時間ちょっとだったので最後まで見られなかった。ようやく過去編終わってクライマックスにはいる所だったのに…。

出発は遅れたけど到着は定刻通り。でもそこからが長かった。着陸してから30分くらい滑走路を移動し、さらにそこからリムジンで移動。これがまた長くて数十分かかる。大都市の空港は基本バカでかいからな……。夜なのであまり遅くなりたくなくて、ちょっと落ち着かない。

ようやくターミナルに入り、 イミグレーションでは今回指紋の登録をした。セキュリティが厳しくなったのか。手続きを終え、荷物を取って外に出られたのは21:00頃のことだった。

タクシーの教訓

明日は国内線で移動なので、ホテルは上海中心部ではなく空港郊外にとっていた。なので移動手段はタクシーだけ。

タクシー乗り場の脇にはファミマがあった。中国では珍しくもないけど、空港出て真っ先に目に入るのがファミマって。

そしてタクシーへ。初乗り14元、のち1kmごとに2.5元加算。空港からは意外と距離があり36元。ついたよ!と停車したのは「如家精選酒店」の前。

しかし、私が予約していたのは「如家快捷酒店」。ほんとにここか!?と思ったけど運ちゃんは「如家だからここだよ!」と自信満々。交渉してつきつめる自信がなく(語学力的に)、ビビりの私は結局降りちゃった。

んで、「如家精選酒店」のフロントに入ってチェックインお願いしまーすと言ったら、案の定フロントのお姉さんに「ホテルが違うわよ」と言われる。ほらやっぱり!

内装は黒と白が基調のブティックホテルというかアパホテル?の小洒落た感じ。受付スタッフもスーツでかちっと決めている。予約した時はもっと武骨なビジネスホテルっぽい印象で明らかに雰囲気が違った。名前からしても同じ系列の高級版なんだろう。

お姉さんが正しいホテルまでの道を教えてくれた。近くにはあるみたいでホッとする。「精選酒店」の前は「晨陽路」という大通り。道なりに進んでいけばあるらしい。そんなに遠くもなさそうだったので、22時近かったけど歩いていくことにした。

湿気がまとわりつく熱帯夜の道路を行く。飛行機のアナウンスによれば到着時の気温は30度。暗いけどお店は開いてるし地元の人たち、子供連れなどもいて心細さや怖さはない。怖いのは無事ホテルにつけるかどうかだけ。

10~15分くらいしたら「東亭路」の標識と、赤い「如家酒店」のネオンが見えた。住所的にも今度こそ間違いない(東亭路515号)!ああよかった。

こらこらおっさん!と思ったが、あれっと思ったらやっぱり納得いくまで追求しないとダメだな。異国にいると、現地のことは分からないからこっちが間違ってるのか?って思って身を引いてしまったりするんだよね。

そしてこれが結構、失敗に繋がったりする。だからこれは自分のミスでもある。

さて、ホテルの周囲はケンタやファミマなど外資系のお店も多く、海外旅行者にも心強い。ホテルのフロントに行き、無事チェックイン。代金はクレジットカードでと思ったが使えなかった。

宿泊客は空港利用者が主なので、空港行きシャトルバスの時間も聞かれた。時間は朝5時から大体1時間おきに出ている。翌日の飛行機は9:35浦東発なので、8時発のバスをお願いした。

「如家酒店(Home Inn)」は日本でいうと東横インとかコンフォートホテルみたいなチェーン型シティホテル(中国語では連鎖店という)。エレベーターもよくあるカードキーをかざすシステム。薄暗い廊下が懐かしき中国。

室内はオレンジ基調のポップなデザイン。ところどころ壁紙がはがれてたりするけどまぁ3000円だしな。居心地は悪くない。寝るだけだし。

上海から張掖へ

8月8日① 09:35浦東発 ~ 12:15西安
14:25西安発 ~ 16:30張掖着

翌朝。ロビーに降りると、バスの乗客たちが集まっている。若い女性2人、男性一人、年配の男性1人。8時になると「全員揃ったか?」と恰幅の良い運転手のおじちゃんが入ってくる。運転手さんに率いられ外のミニバンへ移動。外は蒸し暑く、雲が多い。晴れ間は見えているけど茫洋とした空模様。

車窓からの景色はなかなか面白かった。柳並木に囲まれた小川があったり、油条を店先で売っていたり。ぎりぎりに起きたけど、腹ごしらえも兼ねて少し散歩してみればよかった。

15分ほどで空港へ。無事チェックインとセキュリティチェックを済ませ搭乗口に向かう。国内線でも飲み物は持ち込めなかった。

本屋があったので旅のお供に雑誌を買った。レジのお兄さんがtibuti?と言っていて何のことかわからずぶーよんと言ってしまったけど、後で調べたらカバーを取るかと言っていたみたい(剔ti=はがす)。こうやって覚えていかないと。

飛行機に入ると、なんと座席に人が座ってる。焦ったけど、声を掛けたら間違っていただけでダブルブッキングではなかった。安心。

中国はつくづくどんどん声をかけて自己主張していかないとダメな世界で鍛えられる。どうしよう自分が間違ってるのかなって遠慮しておろおろしてるとすぐ淘汰されちゃう。(タクシーの件しかり)

でも異国だからこそ後腐れなく当たっていける強みもあるのでガンガン行こう。

機内食は炒飯か牛肉麺。中華なら外れはない。炒飯は醤油ベースの味付けに腸詰とキャベツが入っていた。おいしくて満足!

西安に到着したのは11:45頃、そしてまたリムジン移動。ガラス張りのタラップは熱気に満ちていて、(前を歩くお子様がしきりに熱!熱!と叫んでいた)西安の夏の厳しさを感じる。

外には2台のリムジン。片方はまだ乗客が少ないので最後尾の壁側、安定した場所を確保。ターミナル3まで10分くらいの移動。だだっ広い道路を進んだ。

国内線乗り継ぎのカウンター。次のチケットを見せてチェックしてもらうだけなので、手続きはすぐに終わった。下に降りてね~と言われたのでエスカレーターを降りて搭乗口へ。乗り継ぎ時間が短くて少し不安だったけど全然問題なかった。

待合スペースは、西安らしく兵馬俑や唐三彩のレプリカが置いてある。そして冷房が控えめなので蒸し暑い!喉乾いたレベルじゃなくて、体が水分を欲している感じ。

お店をうろつくも、カフェ類は30元~からなので少々高くつく。売店で甘いジャスミン茶とミントガムを買った。中国の甘いお茶評判悪いけど、個人的にジャスミンティーは嫌いではない(ジャスミンミルクティーもあるし、午後の紅茶ストレートみたいなもんだと思う)。

中国人は基本水筒を持ち歩いていて、空港や駅にも給湯器がある。だからタンブラーを持っていけばホテルのティーバッグと合わせて飲み物代要らないんだけど、荷物に感じてしまってやったことはない。夏場は冷たいものが飲みたいし。

個室スペースもあった。今だと日本の駅とかでもちょいちょい見かけるようになったけど、初めて出会ったのはここだった。

搭乗口に移動してゆっくり待つ。メールをチェックしていると今日泊まる靠山大営(kaoshan tent)からのSMSが来ていた。空港でピックアップしてくれるサービス(220元)があるとのこと。

正直昨日のこともあり、タクシーで正しいホテルまで行ってくれるか不安になっていたので急ぎ返信した。間に合うといいけど。

河西回廊の空

搭乗口の周りには結構人が多い。たぶん1日1便とか回数が少ないのもあるんだろう。搭乗が始まり、席は窓際。周りはしばらく閑散としていたが、出発時間ギリギリに団体さんがどーっと入ってきて後ろの席を埋めていった。

隣に座ったおじちゃんが「搭乗いつからだったの?」と聞いてきたのでうっかりさん集団か。あとでちょっとお話したけど、彼らは旅行者ではなく里帰りするのだそうだ。

うっかり集団の搭乗がすんでようやく機体が動き出す。離陸すると、眼下には見渡す限りの平野。日本と違って山や森は見えず、緑があるといっても整然とした畑ばかり。なるほど、これが「中原」か!

雲の上まで出てしまうときれいな青空。地上近くは灰色がかったもやに覆われている。西安郊外はひたすら畑、畑、畑。棚田も多い。中国王朝の黎明を支えた農耕地?と思うとわくわくする!

そして、漢代に長い時間かけて拓かれた西域までの路。今では長安から2時間かと思うとこれまた感慨深いものがある。

中国はいろんなところに行ったけど、やはり西安周辺に行くと、歴史の当事者になったような特別な高揚感があるなと思う。

1時間くらいすると、地面は茶色の面積が増えて、むき出しの土と山脈ばかりになる。西域に来た!という感じがしてくる。

しかし張掖近くに来たらそれが一変して一面の緑地。意外に思っていたけどそりゃそうだ、オアシスだもん。センターピボット式の円形の農場もあり、灌漑が進んでいるのがわかる。ダムや広大なソーラーパネル地帯の姿も見えた。

波乱のタクシー道中


無事張掖に到着。地方都市らしい小さな空港で、タラップで滑走路に降り立ち、歩いて到着ロビーに入った。無事張掖に着けたのは良かったけど、実はここからがまた大変だった。

重なるバッドタイミング

送迎の件はどうなったのか、ロビーに出てホテルのSMSをチェックした。するとフライトプランを教えてくれれば手配すると返ってきたのでもう一度メッセージを送る。少しすると電話がかかってきた。今空港にいると話すと、手配するとのこと。

しばらくするとまた電話がかかってきて、「誰か現地の人に助けてもらってその人から電話してほしい」とのことだった。しかしリスニング下手な私は良く分からず、その後SMSで送られてきた文面からようやくそれを理解する始末。

インフォメーションの女性に話かけるも、状況を説明する語学力がなくタクシーならあそこ、と外に止めてあったタクシーに案内された。女性ドライバーさんだった。ショートカットで気風のよさそうな雰囲気。

仕方ない、彼女に電話をかけてもらおうということで、しどろもどろに状況を説明する。言葉がわからない私にも忍耐強く、親切に応対してくださりとてもありがたい。

そしてまたホテルから電話。ホテルの人とドライバーさんがやり取りし、最後にホテルの人が私に代わった。彼女にお願いしたので料金は彼女に払うように、メールに気づかず申し訳なかった、とのことだった。いや、こちらこそいろいろと申し訳なさすぎる...。

色んなものが重なってめんどくさいことになってしまったなと思う。SMSが来たタイミングもそうだし、初日のタクシーミスがなければ普通にタクシー拾ってたかもしれないし。

思いがけない同乗者

情けなさすぎるけど何とか足は確保した。というわけで、晴れて張掖空港を出発。時刻は17:45頃だが、外は昼間のように明るい。中国の時刻は全域を北京に合わせてるので、実際は2時間くらい時差があるのだ。

ドライバーさんにはいろいろ迷惑かけたので車内では少し緊張していたけど、気さくに話しかけてきてくれてリラックスできた。話題はお決まりの身の上話。張掖は初めて?という話にはじまり、何しに来たのか、日程、中国語の話など。

車窓の景色も面白い。上空から見たとおり張掖は本当に緑が多く、白樺のような木が道路沿いに並んでいて、そのほかにも松やトウモロコシ、ひまわり、紅花、ラベンダー、コスモス、ヒャクニチソウなど本当に植物が豊か。


荒野の中にあるイメージを悉く裏切られて、オアシス都市とはどういうものかを実感として理解した。

緑地の間を抜け、25分くらいで市街地に接近。「市内を通っていくけどいい?」と聞かれたけど意図がわからずただOKする。市内に入ると、ビルが立ち並びなかなかの都会。

まず左手に大仏寺の仏塔、そして正面に鎮遠楼(鐘鼓楼)。簡単に説明してもらい、ちょっとした車窓観光をする。そして鎮遠楼の近くでタクシーが止まり、一人の男性が乗ってきた。

中国では乗合タクシーが一般的だからお客かな?と思ったらなんとドライバーさんのご主人。市内を通る目的ってこれかい!フリーダムだな!!

ご主人は携帯の翻訳アプリを使って積極的に話しかけてくださった。こちらも、知りたかった日の出の時刻や地質公園のオープン時刻を聞く。もう語学力なくてもコミュニケーションできる時代か、とちょっと目から鱗が落ちた。

一方でツールにはツールの限界があって、「明清街」が「あきら・きよし街」だったのには笑ったけど。誰だよ。

柳と牌楼が美しい明清街、マルコポーロゆかりの欧式街を通り過ぎ、車は西へ。途中でご主人が運転を代わり、道中見える畑についてとか現地のことを色々教えてくださった。

郊外に出るとやはり畑が多い。よく見る畑はやはりトウモロコシ、また果物売りの姿や、果物満載のトラックもよく見かけた。沢山見かける花も商品作物なんだろう。あちこちで土の家もみかけたが、農家なんだろうか?木の扉にはしっかり門神が貼ってあった。

結果良ければ

西に向かって走っているので太陽がまぶしい。次第に岩山と「七彩丹霞」の看板が目に付くように。丹霞が近付くと、撮影のために車を止めてくださった。空が広くていい気持ち。

そして向かい側には、赤と黄色と紫、色とりどりの地層が重なる、虹のような岩肌。うわー、本当にあるんだ!当然のことなんだけど、自分の中では完全にファンタジーで。

見晴らしのいい高台に上ってドライバー夫人の記念撮影に付き合い、私はただ景色を撮った。

ホテルに到着したのは19:30頃のことだった。空港からここまで所要時間は1時間ちょっと、料金は170元。フロントでチェックインをするが、ここでもクレジットカードは使えなかった。最初はOK⇒このカードは無理、という流れだったので国内の銀聯カードのみの取り扱いなんだろう。

ドライバー夫妻はフロントでホテルの人と何やら話してて(電話の件かな)、私はそのまま部屋(テント)に案内された。色々親切にしていただいたので、お2人にあいさつできないのが心残りだった。

最初はどうなることかと思ったけど、フレンドリーかつサービス精神にあふれたお2人のおかげでホテルまでの道行きはとても楽しかった。

スタッフのお兄さんも色々話しかけてくれたのに、あまり言葉がわからず申し訳ない。でもゆっくり話してくれるなど気を使ってくれて親切だった。

旅先では本当にいろいろあるけど、今のところは大体悪運と自分のミスが人の縁で補完されて丸く収まるので、観光よりもそれが一番楽しいと思ってる。

靠山大営とゲル体験

さて、今回泊まる「靠山大営(Kaoshan Tent)」は古代の陣営をイメージしたテントホテル。とにかく朝日が見たいので地質公園の近くに宿をとったのです。

敷地内にはゲルが並んでおり、そこが客室になっている。敷地内はまず岩山を背に(靠とは寄りかかるということ、まさにこの立地を表してる)大テント=レストランのある広場があって、その奥に宿舎が集まるエリアがある。

設定というか雰囲気づくりも細かくて、テントにはエリアごとに鉄騎営」「虎豹営」など歴オタ心をくすぐる名前がついている。私の泊まるD8のテントは「参軍営」だった。

テントは5個ずつくらいのグループになっていて、中央には水道がある。トイレやシャワー室は共用のものがあちこちに設置されていた。部屋はまさにゲル!木のにおいか布のにおいか、独特のにおいがする。

中にはベッド2つと扇風機、そして水とアメニティの置かれた机。部屋の鍵は南京錠だった。クーラーはないけど、上海に比べて乾燥しているので扇風機を付ければ大分快適。

テントの構造を見てみたら、表面から順に帆布のようなもの+フェルト+サテンぽい光沢のある布地の三層からなっている。思ったより複雑に作られてるんだなぁ。遮音性はないので隣のテントの声が聞こえていた。

でも、ほかのお客さんとの敷居が低いのもキャンプのようなわくわく感がある(人間嫌いを標榜しているのに、都合のいい時だけこういうことを言う)。

夕暮れの丹霞散策

荷ほどきを済ませ、明日のチケットを買えないかと散歩がてら丹霞地質公園の方に繰り出した。

ホテルの門を抜けると、もう西日が落ちようとしている時分。公園までは一本道で、車道はあるけど車はほとんど通らずしんとしている。差し向かいのひまわり畑も無人で、中国名物・モデルごっこ大好き女子の姿もない(偏見。いや、最近は日本もあんま変わらないけど)。

ホテルは丹霞西門から600mくらいの所にあるんだけど、何もないから遠く感じる。

公園内の様子も見え、展望台にはまだ人がたくさん。夕日に照らされる丹霞の絶景、どんなものが見えるんだろう。

地質公園の門周辺は、閉園間際のテーマパークのような空気。車が沢山停まっている駐車場に、ゆるゆると人が流れていく。

人の流れに逆らい売り場に向かうが、窓口はすでに閉まっていた。売り場の左、旗が立っているゲートが公園入口。銃を持ったガードマンがいてヒエッとなる。

これが公園内の地図。入り口は3つあって、ここは西口。訪問者用の施設はかなり充実しているようだ。「七彩飛霞」「衆僧拝佛」など見立ての大好きな中国人によって色んな名前が付けられた見所があちこちに点在し、エコバスで移動する(九寨溝みたいな感じ)。ラクダライドだの気球だの遊覧飛行だの、色々やっているようだ。

オープン・クローズの時間は季節ごとの日の出・日の入り時刻に合わせて変わる。聞いていた通り8月8日現在は5:30から。正確には、これはチケット売り場の時刻なので最終的な退場時刻は不明。

ゲートの周りはお店が多い。向かって左側には食堂、右側には土産店や超市が多い。おなかが減っていたので、今や日本でもおなじみになった蘭州ラーメンのお店で牛肉麺を注文。

具は牛すじ?とにんにくの芽かな。質素だけどしっかりスープに味がついてておいしかった。

食堂を出ると綺麗な夕焼け空。道中明かりがないので、暗くなりすぎる前に今日は退散。明日のための水を買い、虫の声だけがする道路を歩いてホテルに戻った。

明日は開園に合わせて公園内に入るので朝食を食べる余裕がない。フロントの売店でビスケットを買ってテントに戻る。朝食会場はあの大テント。入ってみたかったのでちょっぴり残念…今にして思えば、夕食そこで食べればよかったじゃん、という。

すでに時間は21時ころ。日没は20:30(実質はもっと早い)。だからかなり遅い時間でも明るい。そして……暗くなってからシャワー室に行くんで外に出ると、なんと岩山がライトアップされてる。

しかもベッタベタなチャイナ式人工原色ライトアップ、まーた余計なことして、という反面こうでなくては!ってある意味テンション上がる。

しかも、なんだかノリノリな音楽が聞こえてくる。音は大テントの方から聞こえていた。様子を見に行ってみると、テント前の広場、焚火の周りに人々が集っていた。民族衣装を着て音頭を取っている人がいたので、レクリエーションをやっているようだ。

さすがに22:00頃には音楽が止んだ。星空の下で洗顔と歯磨きをして、早めに就寝。明日は朝一で丹霞入り。オープン時間は5:30なので早く寝ないと。

つづく
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